国際結婚で見落としがちな「結婚観」のちがい
国際結婚を考えるとき、性格や文化の違いに注目しがちですが、実は最も重要なのは「結婚に対する価値観」です。
国ごとに「夫婦とはこうあるべき」という理想像が異なるため、結婚後にそのギャップに悩む人も多いです。
今回は、タイ人女性の結婚観を軸に、他のアジア諸国の女性との違いを「夫婦のあり方」という視点から比較し、どのような家庭が築きやすいのかを考えていきます。
タイ人女性:「夫婦は心で寄り添うもの」
タイ人女性は、結婚に対してとても柔軟な考え方を持っています。
仏教の影響が強く、「相手を変えようとしない」「違いを受け入れる」という姿勢を大切にします。
たとえば、家事や仕事の分担でも「おたがいが無理のない範囲で助け合えばいい」と考えるため、夫に対して「もっとこうして!」と強く求めることはあまりありません。
夫婦は常に完璧でなくてもよく、「自然に寄り添っていればいい」というゆったりした考え方が根づいています。
このため、日本人男性が「家では心を休めたい」と思ったとき、タイ人女性は非常に居心地の良いパートナーとなることが多いのです。
中国人女性:「夫婦は対等であるべき」
中国人女性は「夫婦は完全に平等であるべき」という強い意識を持っています。
仕事でも家庭でも「パートナーの役割は対等であり、家事も子育ても協力し合うのが当然」と考えています。
中国では「夫のために尽くす」という伝統的な考え方はかなり薄れており、「自分もキャリアを持ちたい」「夫だけに頼りたくない」と考える女性が多いです。
一方で、相手にも高い水準を求めることがあり、「頼れる夫」「稼ぐ夫」であることを期待される場合もあります。
家庭で甘えたい日本人男性にとっては、時に「プレッシャーが大きい」と感じることがあるかもしれません。
フィリピン人女性:「夫婦は愛情を毎日確認するもの」
フィリピン人女性はとても愛情深く、結婚相手に積極的に愛情表現をします。
「愛している」「ありがとう」「あなたが一番」という言葉を、日常の中でしっかり伝えるのがフィリピンの文化です。
しかし、同時に「自分も愛されたい」「大切にされたい」という気持ちが強く、相手からも頻繁に愛情を伝えてもらいたいと望む傾向があります。
「言葉で気持ちを伝えるのが苦手」という日本人男性にとっては、愛情表現の文化が少し重く感じる場合もあります。
ベトナム人女性:「夫婦は家族の一員として生きるもの」
ベトナム人女性は、夫婦は「個人の関係」であると同時に「家族同士の結びつき」としてとらえています。
結婚すると、妻の家族、夫の家族、親せき一同が互いに助け合い、支え合うことが大切と考える文化が強く残っています。
そのため、ベトナム人女性は「夫も私の家族と関係を築くべき」と期待することがあります。
「夫婦で完結する生活」を望む日本人男性にとっては、家族ぐるみの付き合いが負担になることも考えられます。
タイ人女性との結婚は「自然体で続く夫婦関係」を築きやすい
タイ人女性は、「夫婦は一緒にいられるだけでいい」「完璧でなくていい」という考え方が強く、良い意味でゆるやかな結婚観を持っています。
家族付き合いも適度で、親せきづきあいを強制されることは少なく、心の距離感がとても自然です。
さらに、怒りを長く引きずらない文化のため、ケンカをしても次の日には普通に話せるというおだやかさがあります。
こうした「ゆるやかで心地よい夫婦像」を求める日本人男性にとって、タイ人女性はとても良いパートナーになるでしょう。
まとめ:国ごとの結婚観を知って選ぶことが大切
国際結婚は「外国人だから新鮮」という一時的な感情で決めてしまうと、生活スタイルや結婚観の違いに悩むことになりがちです。
どの国の女性にも素晴らしい魅力がありますが、結婚後の価値観の違いを知り、自分に合う文化を選ぶことが、幸せな結婚生活の第一歩です。
タイ人女性との結婚は、「穏やかな家庭」「自然な距離感」「柔らかな心」を大切にしたい人にとって、理想的な選択肢かもしれません。