お金の価値観が合わないと結婚生活は難しい
国際結婚で意外と多い悩みのひとつが、「金銭感覚のちがい」です。愛情がどれほどあっても、お金に対する価値観が根本的にズレていると、日々の買い物から将来設計に至るまで、あらゆる場面で意見が食い違ってしまいます。
特に東南アジアの女性と結婚する場合、「浪費癖があるのでは?」「家族への仕送りを重視されるのでは?」といった不安を抱く日本人男性も少なくありません。そこで今回は、タイ人女性の金銭感覚を中心に、国際結婚後の生活について考えてみたいと思います。
タイの経済事情と物価感覚
タイは日本よりも物価が安く、平均収入も日本と比較するとまだ低い傾向にあります。そのため、基本的にタイ人女性は「無駄遣いしない」「倹約する」という意識を自然と持っています。特に地方出身の女性の場合、小さなころから節約の習慣が身についており、お金に対する責任感も強いです。
しかしその一方で、タイでは「日々の幸せを楽しむ」「貯めるより使う」文化も根づいています。たとえば、美容やファッションにはしっかりお金を使う傾向があり、外食や旅行も大好きです。これは決して浪費ではなく、「今の生活を楽しむ」ことが人生において重要だと考えているからです。
家族への仕送り文化について
タイでは「家族を大事にする」ことが美徳とされています。そのため、結婚後に女性が実家へ仕送りをすることも珍しくありません。これを「たかられている」と誤解する人もいますが、実際は親孝行の一環であり、責任感の表れです。
タイ人女性の多くは、「夫婦で話し合って協力して家族を支えるべき」という価値観を持っています。仕送り額は生活に無理のない範囲で調整するのが一般的で、きちんと話し合えば日本人男性の理解を得ながら調整することも可能です。
日本人との金銭感覚のすれちがいとは
日本人男性の多くは、「計画的に貯金をする」「無駄を省く」ことに重きを置きます。一方、タイ人女性は「今あるお金を上手に使って、今日を豊かに生きる」ことを大事にします。この価値観の差が原因で、たとえば以下のようなすれ違いが起こることがあります。
- 必要以上に節約しようとする日本人男性に対して、タイ人女性が「ケチすぎる」と感じる
- タイ人女性の交際費や美容代に対して、日本人男性が「使いすぎ」と感じる
- 家計の透明性を重視する日本人男性と、自由に使いたいタイ人女性との意見の違い
このようなすれ違いは、お互いの文化背景を理解し、柔軟に歩み寄ることで解決できます。
タイ人女性は「お金を大切に使う達人」
実際には、タイ人女性の多くは非常に堅実です。スーパーでの買い物でも値段を比較し、セールを上手に活用し、無駄を避ける工夫を欠かしません。特に子育て期やマイホーム購入時には、将来に備えて計画的に貯金する意識が高まります。
また、結婚後に日本に移住した女性の場合、日本の経済状況や生活コストをすぐに理解し、無理のないやりくりをしてくれる人も多いです。「贅沢したい」というよりも、「無理のない生活で笑顔を保ちたい」という想いが強いため、日本人男性が不安になることは少ないでしょう。
まとめ
タイ人女性との金銭感覚のちがいは、あくまで「文化的な違い」であり、「性格の問題」ではありません。お金に対する考え方は育った環境や社会によって大きく左右されます。
大切なのは、相手を否定するのではなく、「なぜそう考えるのか?」を理解しようとする姿勢です。お互いに歩み寄りながら、お金の使い方について共通のルールを作っていけば、より安心で楽しい結婚生活が送れることでしょう。