タイ女性との国際結婚を考えるとき、多くの人が最初に考えるのは出会いや結婚手続き、生活費、家族との付き合い方ではないでしょうか。しかし、結婚生活が10年、20年と続けば、別の問題にも向き合うことになります。それが親の介護と夫婦自身の老後です。
まだ二人とも若いうちは「そのとき考えればいい」と思うかもしれません。ところが、日本とタイという二つの国に家族がいる国際結婚では、親の高齢化によって夫婦の生活場所やお金の使い方が変わる可能性があります。
日本とタイの両方に親がいるという現実
日本人男性が日本で暮らし、タイ人女性の両親がタイにいる場合、将来的には両方の家族について考える必要があります。日本側の親に介護が必要になれば、夫が実家へ戻る時間が増えるかもしれません。
一方、タイにいる妻の両親が高齢になれば、妻が「できればそばにいたい」と考える可能性もあります。夫婦のどちらか一方だけの問題ではなく、二人の生活そのものに関わる問題になるのです。
親の介護を誰がするのかは早めに話しておく
「親の介護は子どもがするもの」という考え方は、家庭によって大きく異なります。タイ人女性の場合も、親との距離が近い家庭では、将来的に自分が親を支えたいと考えていることがあります。
だからこそ、結婚前から「親が高齢になったらどうする?」と話しておくことには意味があります。すぐに答えを出す必要はありませんが、相手がどのように考えているかを知っておくだけでも、将来への準備がしやすくなります。
タイへ帰る可能性も考えておく
日本で暮らすことを前提に結婚したとしても、妻の親の体調や家庭の事情によって、タイへ長期間帰る必要が出てくるかもしれません。
そのとき、「仕事があるから無理」「日本にいると決めたはず」とすぐに否定してしまうと、夫婦の間に大きな溝ができる可能性があります。もちろん仕事や家計の問題もあるため、すべて妻の希望に合わせればいいわけではありません。
大切なのは、タイへ帰る場合の期間や費用、仕事への影響などを二人で考えることです。
仕送りと介護費用は別に考える
タイの家族を支えるために仕送りをしている場合、親が高齢になったときには医療費や介護に関する費用が必要になる可能性もあります。
普段の仕送りと、病気や入院などによる大きな支出は分けて考えたほうがいいでしょう。「毎月いくらまでなら支援できるか」「急な費用が必要になった場合はどうするか」を夫婦で決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
夫婦自身の老後についても話しておく
親の介護ばかりに目が向きがちですが、自分たちの老後についても考えておく必要があります。日本で暮らし続けるのか、タイで老後を過ごす可能性があるのかによって、必要な資金や住まいの考え方も変わります。
特に国際結婚では、「老後はタイで暮らしたい」「日本のほうが安心」というように、夫婦で希望が分かれることがあります。どちらが正しいという問題ではないからこそ、元気なうちから話し合っておくことが大切です。
将来の話をすることは不安を作ることではない
介護や老後の話をすると、「まだ先のことなのに」と感じる方もいるでしょう。しかし、将来について話すことは、悪いことを想像するためではありません。むしろ、二人がどんな人生を送りたいのかを知るためのきっかけになります。
タイ女性との国際結婚では、結婚した瞬間だけではなく、その先の10年、20年まで考えることが大切です。親の介護、家族への支援、住む場所、老後の生活。すべてを今決める必要はありませんが、二人で話し合える関係を作っておくことが将来の安心につながります。
国際結婚の新しい課題は、結婚そのものではなく、長い人生を二つの国にまたがってどう支えていくかという点にもあります。タイ女性との結婚を考えるなら、恋愛や新婚生活だけでなく、少し先の未来についても一度話してみてはいかがでしょうか。



